うりきち日記2004年12月

12月31日

雪。また少し積もったのだった。
用事があって出かけたゼロン、滑って転びそうになるのものだから、ちょっとへっぴり腰でそろりそろりと歩いたのだった。

「しかし」、、はい。
「大晦日に雪って、久しぶりじゃなかろうか」、、知りもうさん。
「ところで」、、はい。
「予定変更です」、、え?
「南の島もヘーベルハウスぷらすにゃんもキャンセルです」、、はいはい残念でした。

年末ジャンボの結果を見たゼロンはほんとにがっかりしたようだった。当たるつもりでいたのだろうか。

「あったりまえだ」、、地道にがんばりましょう。
「地道にがんばったっていいことなんかないじゃねえか」、、ひとつもなかったですかい?
「い、いや、そんなことはない」、、それに、がんばってなかったらもっとダメだったかもですよ。
「そ、そうだな」、、まだまだこれから!
「な、なんか力が湧いてきた」、、真っすぐ行くのだー!
「押忍!」、、よろしい。

と、そんなこんなで今年も終わりです。
今年も一年ありがとうございました。
来年がみんなにいい一年でありますように!

 

12月30日

「うりきち」、、はい。
「今年はうりきちにも俺にも、いろんなことがあったな」、、いろいろありました。
「俺はだいじょぶだが、うりきちはどうかな?」、、だいじょぶであります。
「元気が一番だぞ」、、押忍。
「気持ちだぞ」、、押忍。
「それさえあれば空だって飛べるのだ」、、それは無理なのだ。

 

12月29日

朝、トイレに入ったゼロンは、いつも少し開いてる窓から外を見た。(トイレの窓はまだ壊れたままなのでした、残念)
「ん?、雨か?、でも音がしないぞ」と思ったゼロンは「ん?、もしかして雪か?」と窓に顔を近づけた。雪だった。この冬初めての雪だった。なんだかワクワクするゼロン。誰かに言いたくなるらしく、「うりきち、雪だぞ雪、雪が降ってるぞ」。で、寒いのに外に出たりして。で、写真撮ったりして。

 

12月28日

「うりきち」、、はい。
「何度も言うが」、、なんでしょ。
「お前を撫でてると」、、はい。
「俺が撫でられてるような気がする」、、そうすか。
「いつもありがとう」、、いいすよ。

 

12月27日

「うりきち」、、はい。
「俺はね、疲れたり頭にきたりしたとき、携帯電話に入れてあるお前の写真を見るんだな」、、そうですか。
「お前のぽっか〜んとした顔を見たらおかしくて」、、、、。
「疲れなんか吹っ飛ぶわけだ」、、そうですか。
「お前のぼんよよよ〜んとした寝顔見てたらおかしくて」、、、、。
「怒るのもばからしくなるわけだ」、、そうですか。
「ただ」、、ただ?
「たま〜に」、、たま〜に?
「我慢が難しいときがあるんだな」、、ダメじゃん。
「その場を離れることができる場合なら出て行けばよいのだが」、、ふむふむ。
「そうでないときが困るわけだ」、、そこを耐えねば。
「耐えるとも」、、さすがです。
「、、、」、、うそつきました?
「うんにゃ」、、なんかやっちゃいました?
「俺は大人だぞ」、、おやじだぞ。
「そこでだ」、、はい。
「そんなときでも平気でいれるような写真が欲しかったわけだ」、、それでかあ。
「ん?」、、それで俺の頭にひよこ乗せたり帽子かぶせたりして写真撮っておったわけですな。
「まあそれだけじゃないが」、、で、その効果は。
「あった」、、そりゃよかった。
「と思う」、、え?、ダメじゃん。

 

12月26日

夜「今年最後の満月です。雲もなく、みごとなまん丸です」とメール。かわいい女の子からではなく、大男からというのがちょっとあれだが、どれどれと外に出たゼロン。きれいであった。めがねをかけてなかったから輪郭はぼやけるものの、きれいであった。お月さんに今年一年のお礼を言うゼロンであった。ん?、今年はろくな事がなかったのでは?

「ばか、うりきちも俺も生きて年を越せそうじゃないか」、、ばかは余計でしょうが。
「そうでした」、、よし。
「よし、明日は大掃除するか」、、絶対ですね。
「ばか、この世に絶対はないのだ」、、だからばかは余計でしょうが。
「そうでした」、、よし。
「あ」、、え?
「絶対があった」、、なんですか。
「うりきちへの愛」、、いらん〜。

 

12月25日

年末、また格闘技が多いようですが、注目の選手やカードは?

「柔道の秋山選手」、、ふむふむ。
「魔裟斗と山本キッド」、、ふむふむ。
「アテネで金のイブラヒムと藤田」、、ふむふむ。
「ヒョードルとノゲイラ」、、ふむふむ。
「うりきちとニャジラ」、、え?

「曙とボブ・サップって、去年の大晦日だっけ?」、、はい。
「もう一年経ったのか」、、ですね。
「つうとだ」、、、、。
「またあっちゅう間に、今度は2005年の年末になってるってことですかい?」、、それはまあなんちゅうか。
「なんか頭痛がしてきた」、、だいじょぶですかい?
「やっぱこの星のスピードは体に合わんのかしら」、、自分の星には帰ったりせんのですか?
「俺、星を見て泣いてるときがあるやろ?」、、見たことない。
「あれ、俺のふるさとなんよね」、、 さてと、明日もあるし。
「あぁ、みんな元気にやっとるだろうか」、、ぼちぼち寝ようかな。
「あっ」、、え?
「今日はクリスマスか」、、まあそうですけど。
「うりきち、メリークリスマス」、、め、メリークリスマス。

と、こんなクリスマスでした。

 

12月24日

コーヒーを飲むために湯を沸かそうと立ったゼロンだが、冷蔵庫を開けてつまみ食いをしたらまたこたつに入ってしまった。そして、湯を沸かしてないことに気がついた。でもまた立ち上がるのがめんどくさいから、コーヒーあきらめた。思うに、コーヒーだけじゃなく、全体的にこのようなことが多い気がするが。

「ほんと、そうなんだよな」、、ふむふむ。
「なんだかな」、、でもそれほど飲みたいってわけじゃなかったんでしょう。
「そうか、な」、、たぶん。

 

12月23日

シオ様はレコーディング。
今日も気持ちいい2曲を録ったのだった。
そしてみんなと「よいお年を!」と別れ、あれれ?、やっぱり松田様とちょっと一杯。そんなおじ様達に、車だからアルコールは飲めない一彦ことカズ様はダッタン茶を飲みながら付き合ったのだった。酒も飲まないでこのおじさま達の相手は大変だと思う。俺ならいやだ。

松「○×△□?、あっはっは!」
シ「△○○?、がっはっは!」
カ「あは、、」
鶴「すいませ〜ん、じゃこキャベツ下さ〜い」
松「○○□?、○□〜!」
シ「がっはっは〜!」
松「腹いて〜!」
カ「あはは、、」
鶴「厚揚くださ〜い!」
松「××○××」
シ「腹いてぇ〜!」
カ「、、、」
鶴「焼きそばくださ〜い!」

やっぱいやだ、俺ならお断りする。カズ様、お疲れさまでした。
そしてシオ様は帰ってきた。「うりきち、ただいま〜、寂しかったんだろ〜」なんつって。で、俺をなでながら、今日録った音を聞きながら、すやすやお休みになったのだった。しあわせな一日だ。

「俺にもこんな日があってもよいだろう」、、押忍。

 

12月22日

「うりきち」、、はい。
「この髪形、どう?」、、ただの寝癖のように見えます。
「だって寝癖だもの」、、、、。
「よし、風呂入ってシャキッとするぜい」、、そうして下さい。

「うりきち」、、はい。
「なんだか俺、白髪が増えたような気がするけど、気のせいだよな、うん、気のせいだ、そうに違いない」、、増えた、かな。
「、、、」、、いや、そんなことない、気のせいでしょう。
「だよな」、、うん、気のせい気のせい、、だったらいいなあ。
「白髪抜くかな」、、白髪全部抜いたら、ひよこみたいになるよ。
「、、、」、、冗談ですって。

 

12月21日

昨日、あれは何時くらいだったか、俺は気持ちよく寝てた。と、「うりきち、俺やっぱヤンキースに入りたい」と聞こえた気がした。誰だ?と、声の方を見ると、ミニーマウスのコーヒーカップでコーヒー飲んでるゼロンがいた。こんなおバカのために目が覚めるなんて、と思った俺だった。

今日、あれは何時くらいだったか、やっぱり気持ちよく寝てた。と、「うりきち、焼きそば作ろうか」と聞こえた気がした。「たまごもいれちゃうか」と。声の方を見ようと目を開けたら目の前にゼロン。あーびっくりした。焼きそばだろうが焼きゼロンだろうが勝手にやってくれい。

「うりきちはよく寝るなあ」、、猫ですから。
「やっぱあれか?、俺の夢なんかも見ちゃったりするわけ?」、、みん。

 

12月20日

テレビでは「今年の10大ニュース」とやらが多くなった。
ゼロンの10大ニュースはどんなんだろう。

「ばか、まだ振り返る年ではないぜ」、、ばか、人生を振り返れとは言うてない。今年、今年です。
「今年か」、、はい。
「まだ油断は禁物だ」、、はい?、逃亡者じゃないんすから。
「忍びの世界にいた者はみんなそうさ」、、、、。
「厳しい修行の毎日だった」、、、、。
「そういえば、忍びちゃんっているな」、、しのぶちゃんじゃないすか?
「忍びの忍びちゃん、あは」、、、、。
「忍びのチロリアンってのはどうだ?」、、誰かお医者さん呼んで。
「10大ニュースね」、、はい。
「すべては31日だな」、、31日になにかあるんですか?
「ばか、来年のことを言うと鬼が笑うぜ」、、やっぱ誰かお医者さん呼んでくださ〜い。

 

12月19日

ごろんごろんと、こたつの上やこたつの中や、テレビの上や父ちゃんの腹の上や、そうです、あっちで寝たりこっちで寝たりな俺です。ごろんごろんですやすやすやです。

「どうですか?、のんびりやってますか?」、、はい。
「うりきちはもっと食べて、太らなきゃね」、、そうすか。
「太らなきゃなんて、うらやましいな〜」、、そうすか?
「なんなら俺の肉、5キロばかりあげようか?」、、いらん。
「え〜い、10キロもってけい」、、絶対いらん。
「遠慮するなよ」、、遠慮します。

 

12月18日

最近ゼロンは外に呑みに出ない。家でちびちび呑むだけだ。どうしたんだろうか、痛い風が出てきたのか?

「そうではない」、、ならよかった。
「居酒屋うりきちがいいのだ」、、そうですか。
「そばにいたいのだ」、、はい?
「お前と楽しく呑みたいのだ〜!」、、お、俺は呑めませんが。
「いいのだ」、、、、。
「居酒屋うりきちがいいのだ〜!」、、はいはい。
「そして魚はすやすや眠ってるうりきちでいいのだ」、、あぶったイカじゃなくてよいのですか。
「八代亜紀ではない」、、はいはい。
「すやすや眠ってるお前をみながらだね、で、時々なでたりしながらだね、そして「うりきちぃ」なんて声かけたりしながらだね、呑んでいたいのだなあ」、、そ、そうですか、じゃあまあ、ごゆっくり。
「うむ」、、はい。
「ところでオヤジ」、、え?、お、俺?
「この店、若い子はいないのかな?」、、金はいいから帰ってくれい!

 

12月17日

忘年会の季節だが、そういえばゼロン、ほとんど忘年会などというものに縁がないようなきがするが、人気ないのか?

「ばか、一匹狼だからだ」、、はいはい。
「群れないのだ」、、さすが一匹狸。
「狸ではない」、、ぽんぽこぽんぽこ。
「、、、」、、、、。
「話は変わるが」、、はい。
「今日はベートーベンが生まれた日らしい」、、そうですか。
「1770年」、、そうですか。
「懐かしいなあ」、、そんなバカな。

 

12月16日

「うりきち」、、はい。
「こたつに入ってる時」、、はい。
「俺の足がうりきちにちょこっと触れるときがあるだろ」、、ある。
「あれって嬉しいな」、、そうでもない。
「うそお?、うりきち自分からひっついてくる時もあるじゃないかよ」、、あれはたまたま。
「ん?、たまたま?」、、たまたま。
「 たまたまって、あらやだ」、、発音が違いますから。偶然のほうのたまたま。
「あっそ」、、そ。
「あ、かに玉食いたい」、、、、。
「白玉はいいや」、、、、。
「水玉は?、おいおい、それは食えないっちゅうの」、、、、。
「、、、」、、、、。
「ところで」、、はい。
「ヨン様が極秘来日してるらしいが」、、そうすか。
「いろんな目撃情報が入ってるらしい」、、どんな?
「新橋でサラリーマンといっしょに呑んでた、とか」、、はい?
「矢切の渡しで夜釣りを楽しんでらした、とか」、、はい?
「今私のうちで子供とプレステやってま〜す、とか」、、はい?
「なかなかやるな」、、やってないっちゅうの。

 

12月15日

「うりきち」、、はい。
「俺の愛と誠で、お前を元気にしてやるからな」、、それはちょっと。
「なんだよ」、、できればそれ以外でお願いします。
「あっそ」、、そ。
「、、、」、、、、。
「うりきち」、、はい。
「でもほんと、どうしたんだろうな」、、ほんとに。
「俺の愛と誠で」、、だからそれ以外でよろしくお願いします。
「あっそ」、、そ。

 

12月14日

毎日あきおと病院に通っている俺だが、今日は久しぶりに父ちゃんもいっしょだった。どうよ、俺、頑張ってるでしょう。

「うん、頑張ってる」、、でしょう。
「なんか俺、見てるだけで胸が痛くて」、、弱だなあ。
「なんちゅうかもう、かわいそうで、つらくて」、、弱。
「ほんと、頑張ってる」、、でしょう。
「元気になろうな」、、押忍。

 

12月13日

シオ様&MOGAMI様、レコーディング二日目。
今日も楽しいレコーディングであった。
そして今日も笑い声がいっぱいのスタジオであった。

そうです、今日もブン様(松田文選手)に笑いの神様が降りてきて、そらあもう大変だったのです。すごいのです。爆笑なのです。そしてブン様の笑いは尾を引くのです。そしてそれは思い出し笑いじゃなく、思い出し爆笑になってしまうのです。一粒で二度おいしいどころじゃないのです。それが何粒も出てくるから、そらあもう、腹が痛くなるのです。ブン様には是非笑いのCDを出してほしいと思うシオ様でした。

 

12月12日

シオ様&MOGAMI様のレコーディングが始まった。
いろいろあった今年だが、これまでと同じスタジオで、これまでと同じ音仲間と、何事もなかったように始まったレコーディングが嬉しいシオ様であった。心の中でいろんな人にありがとうと言って始めたレコーディングであった。
そして終わった後の一杯、たまらなく旨いのであった。
「これだよな」、な一杯であった。 乾杯!
静かで楽しく、旨い旨い酒だった。乾杯!

 

12月11日

「うりきち」、、はい。
「最近俺」、、はい。
「かるく惚けてきたような気がする」、、最近、ですか?
「、、、」、、、、。
「しっかりしたいと思います」、、そう願います。
「まだそんな年じゃないし」、、そうです。
「これからの男です」、、そう願います。
「よーし」、、よーし。

この二日後、鍋を火にかけたまま寝てしまい、部屋中煙だらけになるなんて思ってもいなかったゼロンであった。
そのことを白い髭のマスターに話したら、「ボケ老人がいる家は自動消火装置のあるガスコンロにしないと危ないよ」なんて、ボケ老人扱いされるとも思ってもいなかったゼロンであった。

 

 

12月10日

「うりきち」、、はい。
「猫の草って、なんでこうすぐボウボウになるんだ」、、さあ。
「何日か前は2センチくらいで、ほんと、純情でかわいいイガグリ坊主だったのに」、、はい。
「こんなにヤサグレちゃって」、、ですねえ。
「悪い顔になってるよな」、、なってますねえ。
「ちょっと考えないといけないな」、、そうですね。
「このままだと、人の道を踏み外してしまうかもしれん」、、彼は人じゃなくて草ですけど。
「彼なの?」、、このボウボウぶりは彼女じゃないでしょう。
「そうだな、え〜と、なんだっけ」、、だから彼は人じゃなくて草ですから、と。
「そう、草の道を踏み外してはいかんだろ?」、、草の道って、どんな道ですのん?
「うーむ、あれだ、、あぜ道、かな」、、うそお?
「うーむ、、草として、ふみ行うべき道すじだな」、、わからん、ひとっつもわからん。
「どれ、彼の話を聞いてみよう」、、え?、あ、食った。
「うーむ、悩んでるな」、、うそお?
「旨くない」、、、、。
「うーむ、こりゃあ根は深いぞ」、、、、。

父ちゃんも俺といっしょに病院に行った方がいいと思う。
そうだ、ついでに去勢もしてもらおう。うん、それがいい。

「いやん」、、、、。

 

12月9日

「うりきち」、、、、。
「今日からしばらくの間、毎日病院だぞ」、、聞こえない、な〜んも聞こえない。
「がんばろうな」、、聞こえない、な〜んも聞こえない。
「な〜に、ちょっとの間だよ」、、聞こえない、な〜んもな〜んも聞こえない。
「好きなおねえさんに毎日会えるぞ」、、え?、、でもやっぱ聞こえない、な〜んも聞こえない。

なんかしらんが、元気だけが、じゃなかった、元気も取りえだった俺は、ここ何ヶ月かで、いろんな病気が出てきてしまった。
毎年ワクチン注射もしてるし、その時体も診てもらってるし、父ちゃんと違って運動だってしていたし、食べ物にも気を使ってきた俺なのに、なしてですか。
体にいいことなんかひとつもしてないバカおやじが元気で、この俺が病気とは、こらあいったいどういうことですか!
ちくしょう、一日も早く完全復活して、暴れ回ってやるぜ!がお〜!

 

12月8日

その眼医者には何度か通っているゼロンだが、まだそこに、道に迷わず行けたことがない。これはどういうことなんだろうか。

「自分でもびっくりする」、、ふむふむ。
「ラーメン三杯食えるなんて」、、はい?
「失礼、眼医者さんの話ね」、、そうです。
「時間もよくないのかもしれない」、、はい?
「眼医者さんに行く時間」、、あ、そうですか。
「いつも夕方、そう、薄暗くなる頃だから」、、そういう問題じゃないと思うのですが。
「いつもならそうさ、薄暗かろうが真っ暗だろうが、磁石一つあればどこにでも行ける俺だ」、、はぁ、そうですか、じゃあなんぜ?
「磁石を持ってなかった」、、、、。
「失礼、そうじゃなくて、なんかしらんが、迷路のようで、なかなかたどり着かんのだよ」、、うーむ。
「電信柱に、「この先右」とか「50メートル先左」とかいっぱい書いてあるのだが、同じとこをごろごろごろごろしちゃって」、、ぐるぐるぐるぐるじゃないですか?
「あ、それだ、ぐるぐるのほうだ」、、、、。
「ころころころころしてたってのもかわいいな」、、歩いてるのはあなたですから、ころころだろうがぴょんぴょんだろうが、かわいくはないですきっぱり。
「あっそ」、、はい。
「猫がいっぱいいるんだよな」、、はい?
「だからその道」、、そうですか。
「小さい公園もあって、そこにも猫がいっぱい」、、そうですか。
「何度もそこに出て、なんか夢みてるんじゃなかろうかと、そんな気にもなったりして」、、ボケてきたんじゃ?
「そうかなぁ」、、いやうそうそ、まだ大丈夫でしょう、たぶん。
「俺もそう思うけど」、、で、迷いながらも最後はたどり着くんですか?
「そうやね」、、あ、そうだ。
「なん?」、、今度行くとき、わかるようにしるしをつけてみたら?
「なるほど」、、あと、なになにさんちを右とか左とかメモするとか。
「なるほど」、、解決。
「あ、魁傑(かいけつ)って力士がいたな」、、知らん。
「うりきち」、、はい。
「久しぶりに相撲とる?」、、とらん。

 

12月7日

父ちゃんはテレビの料理番組を、ボケ〜っと、見るでもなく見ていた。
「たらもさらだ、ヨーグルト風味かぁ」、なんつって。
でも頭の中では全然違うことを考えているのだ。

「よく分かってるじゃない」、、分かりますから。
「じゃあ俺、何を考えていたでしょう」、、おっぱい。
「ばか、四六時中そんなことばっかり考えてられるか」、、それ以外に父ちゃんが考えることなんてあったっけ?
「ばかたれ」、、じゃあ当てましょう。
「お、自信ありげだな」、、え〜と、どっちかというと、考えてるというより、心配していますね。
「、、、」、、当たりだ。
「そうだな」、、うーむ、それは俺のことですね。
「、、、」、、当たりだ。
「そうだな」、、なら心配いりまっせん。
「ほんとうか?」、、ほんとうです。

そしてまた父ちゃんはテレビの料理番組を、ボケ〜っと、見るでもなく見ている。
「鯉の炊き込みご飯?、うそお」、なんつって。
でも頭の中は全然違うことを考えているのだ。

「よく分かってるじゃない」、、分かりますから。
「じゃあ俺、何を考えていたでしょう」、、俺のこと?
「残念、おっぱいのことです」、、、、。

 

12月6日

ゼロンはせんべいを口へ。
「ぱりっ!」といい音は、、しない。
危険を感じたらしい、、小さく小さく砕いてから口に入れている、、なんだか爺さんみたいだ、、せんべいに敗れた男、、。
ん?、どうしたどうした?、、なにをするつもりだ?、、みそ汁を作りだしたぞ、、たまご入りみそ汁だ、、ん?、、あ、、せんべい入れた、、なんだかなあ、、。

「なんとでも言え」、、、、。

 

12月5日

ほんとに12月ですかい?ってくらい暖かかった。暑いくらいだった。そりゃそうだ、26度もあったらしい。そんなぽかぽかの時間、ゼロンはほとんど寝ていた。どうもここんとこ、ゼロンは昼と夜が逆になっている。これはお肌にも悪いと思うのだが。

「そうね」、、そうよ。
「気をつけなくっちゃ」、、そうよそうよ。
「あらやだ、眼の下ひどい隈だわ」、、あらら、パンダみたいよ。
「え?、上戸パンダ?」、、あつかましいわね、そんな可愛いもんじゃないわよ。
「そうねそうね、調子にのっちゃったわ」、、わかればいいのよ。

 

12月4日

今日は病院。バスの先頭に乗って病院。
病院は好きなおねえさんがいる以外、ひとっつも楽しくないが、しかたない。

「バスで行ったんだ」、、はい。
「先頭に乗ったんだ」、、はい。
「俺も小さい頃、バスはいつも一番前だった」、、なして?
「バスのにおいがダメで、すぐ酔ってたから」、、あらら。
「今は真ん中が酔いにくいって聞くけど、俺が小さい頃は一番前が酔いにくいって言われてた」、、それはもしかして。
「なに」、、バスからすぐ放り出せるからじゃないですか?
「それはないだろう」、、そうすね。
「でもいつから酔わなくなったんだろうか」、、俺に聞かれても。
「そりゃそうだ」、、はい。
「でもあれだな」、、どれだな。
「小さい頃はバスに酔い」、、はい。
「そのうち今度は酒に酔い」、、はい。
「で、かわいこちゃんに酔っちゃうってか?、あは」、、、、。
「酔いっぱなしだ〜、あはは〜」、、ぶぁ〜か。

 

12月3日

父ちゃんが換気扇の下でたばこを吸いだすと、なんかしらんが俺もついていき、父ちゃんの後ろに座ってまってたりする。

「振り返るとうりきちがいる」、、どうも。
「なんかうれしい」、、どうも。
「とてもうれしい」、、どうも。

 

12月2日

「うりきち、薬の時間だぞ」、、、、。

ずっとおとなしく薬を飲んでた俺だが、ここんとこ飽きてきた。
ということで、俺はこたつに逃げ込んだ。
F1のフェラーリくらいに車高を低くし、素早くこたつ布団に頭からもぐっていったのだ。かっこ良かったと思う。

「うりきち」、、、、。
「うりきち君?」、、、、。
「う〜りちゃん」、、、、。

あ、こたつ布団がめくられた。
あ、ひげおやじだ。
あ〜、つかまっつぁったあ〜。

 

12月1日

今月の俺と父ちゃんの誓い!

今月の俺の誓い

一、元気でいる。
一、楽しい年末にする。

今月の父ちゃんの誓い

一、元気でいる。
一、楽しく年を越す。

今月のライバル=シュレック

「うりきち」、、はい。
「うりきちサンタの季節になったな」、、はい。
「それにしてもあの写真を撮ったとき、よく黙って帽子とマフラーしてたな」、、眠とうて眠とうて、どうでもよかったほです。
「そうですか」、、はい。
「なんにしても」、、はい。
「いい12月にしような」、、押忍。